2012年4月12日木曜日

DV(ドメスティックバイオレンス)の知られざる恐るべき実態


DV(ドメスティックバイオレンス)の知られざる恐るべき実態

 ドメスティックバイオレンスやデートDV被害者救済運動の裏側を暴く。
(DVでっち上げ、DVシェルターの虐待、女→男の暴力、DVナンパなど関連情報募集中)
  1. 前書き(夫婦間暴力被害者の約4割が男性)
  1. DVとは(定義や取り決め)
    1. DV(ドメスティックバイオレンス)の定義
    2. DV被害者救済の対象(なぜ女性だけを救済)
    3. 定義と利権の関係
    4. ジェンダーバイオレンス(gender violence)
    5. デートDVとは
    6. 小出しのドメスティックバイオレンス用語・政策
    7. DV冤罪を生み出す構図
  2. DV離婚産業とDV離婚犯罪
    1. 離婚の口実となったDV
    2. 別れさせ屋と復縁屋
    3. 弁護士とDV特需
    4. DV防止法を悪用するプロ
    5. 夫婦共犯の偽装DV離婚
    6. 夫婦共謀でっち上げの例
    7. 痴漢冤罪とDVでっち上げの共通点と相違点
    8. ハーグ条約
      1. 子供拉致大国日本
      2. 反対派の背景
      3. 米高官「DVの主張は大抵根拠なし」
  3. DV被害者と助言者の心得
    1. 安易に離婚しない(させない)
    2. 安易に警察に相談しない(させない)
    3. DV離婚調停に弁護士は不要
    4. DV産業やDVナンパ師に要注意
    5. 証拠能力の嘘(診断書、写真、日記)
    6. 経済面を考える
      1. DV離婚の前にすべき事
      2. 慰謝料
      3. 養育費
      4. 生活保護費
      5. 裁判費用
      6. 自身の収入(後日追加予定)
  4. DV防止法の検証
    1. DV防止法の条文掲載
    2. 無意味な前文
    3. 保護命令
    4. 虚偽に対する甘さ
    5. DV発見者の義務
      1. DV被害者本人
      2. 医療関係者
  5. DV(ドメスティックバイオレンス)理論のカラクリ
    1. カウンセリングの間違い
    2. 男女の体力差
    3. 物真似理論
    4. 誘導尋問・洗脳
    5. 思い込み
    6. 暴力のサイクル
    7. 本末転倒のDVサイクル論
    8. スタインメッツ調査
    9. 文化との関係
    10. 別れない理由「共依存」の嘘
  6. DV被害者とDV加害者の性別
    1. 調査の方法
    2. DV被害者の性別と被害の程度
    3. 男性DV被害者の数(意外に多い男性のDV被害者)
    4. 激しく増えるDV被害者の謎
    5. 犯罪者の男女比
    6. 女対女の暴力
    7. 3日に一人の割合で妻(夫)が殺される
    8. 妻が夫に殺される確率
    9. ドイツの事情「男性を差別するな」
  7. DV加害者の職業
    1. DV加害者のタイプ
    2. 男性警察官は4倍DV加害者になり易い?
    3. 歯科医・検察・教師が多い?
    4. 無職・暴力団関係者・建設作業員が少ないのはなぜ?
    5. 粗暴な者ではなく大人しい人に適用するDV防止法
  8. DVシェルターの実態
    1. DVシェルターの費用対効果
    2. DVシェルターの透明性
    3. DVシェルターは必要か
    4. 暗黒のDVシェルター
    5. DV加害者再教育プログラムの実態
    6. 平川和子氏による女性の虚偽証言報告
    7. DVシェルター廃絶論
  9. デートDVの事例や定義など
    1. デートDVの定義
    2. アウェアの実態(デートDV 事例)
    3. デートDV教育
    4. デートDVチェックリスト
    5. 内閣府のデートDV調査
    6. オヤジ好みのデートDV運動
    7. 男の30%女性から暴力を受ける
  10. DV行政の実態
    1. 口先だけの行政
    2. 11月のDV月間
    3. 講師の質
    4. 放置されるDVナンパ
    5. 定額給付金騒動
  11. マスコミの責任
    1. ブームへの便乗
    2. テレビ
    3. 北海道新聞
    4. NHK
    5. 週刊ポスト(全裸緊縛写真記事)
    6. アエラ(AERA)
  12. 民主党員のDV疑惑
    1. 女性全裸拷問写真
    2. 中村哲治議員
  13. 有名人のDV騒動
    1. 尾野真千子 高橋一生 DV
    2. ガセネタが多い
    3. 高嶋政伸のDV離婚騒動
    4. 鬼塚ちひろDV騒動の謎と裏側
    5. 宮崎あおい
    6. 玉置浩二・石原真理子
    7. 藤原紀香と陣内智則
    8. 井上ひさし
 誰でも参加できる無料の「はてな」ブログで堂々と実名で宣伝しているが、違法にならないのが不思議だ。
 別れさせ屋と対をなすのが復縁屋で、同じ業者が運営する事も多く、依頼者は金の二重払いという馬鹿な事をしている。
 いずれにせよ配偶者のDVか浮気を工作するのが離婚産業の基本なので最近のDVブームは彼らにとって福音だ。

 この連中の良心は全く期待できない。別れさせる事が大事で、依頼者の経済的自立に無関心だ。
 依頼者が良い条件で別れられたとしても、その後の人生ではむしろ被害者となる可能性もある。

弁護士とDV特需

 昨今のDVブームで最も得したのは弁護士かもしれない。
 DV相談はもちろんDV法をはじめ何度も作り直したDV関連法案の制定自体も法律の運用を本職とする弁護士や法学者などが中心となり進めてきた。弁護士には未曾有のDV特需だ。
 東京弁護士会所属の鈴木隆文弁護士は著書「ドメスティック・バイオレンス−援助とは何か援助者はどう考え行動すべきか」で「父親は不要である。父親はタネとカネを出したに過ぎない」としている。
 鈴木隆文氏は自身が性同一性障害だと告白している。性転換手術を済ませたらしいので彼女と呼ぶべきかもしれないが、幾ら男が嫌になったといえ極端だし表現が下品で異常だ。

 鈴木隆文氏は精子なしで妊娠した例を根拠に父親が不要だと強調したり、精子銀行を使って出産した女性の例を引き合いに男性の存在意義が低下していると指摘するが、逆に言うと今の技術では母体がなくても卵子があれば子は作れるのだから母親もまた不要だ。
 DV被害者救運動は弁護士が中心となり勧めてきたが、この手の極論を唱える弁護士は多い。

DV防止法を悪用するプロ

 離婚を無理に勧めない事をモットーにしている離婚専門行政書士 榎本純子氏の下記ブログからDV防止法の悪用に関する指摘を抜粋する。
背中を押さない離婚専門行政書士・エノモトのブログ
DV冤罪について

2009-02-25 16:30:57

『結婚失格』by枡野浩一のこと というブログを少し前に書きましたが、この主人公「速水」も、DV冤罪のワナにひっかかる。

以下、守秘義務にひっかかることを考えなくてもいいぐらいありふれた話。

書くのが面倒なので、妻=夫と読みかえてもらって大丈夫です。
あ、でもこのケースはやっぱ妻かな。

子どもに会えないたくさんのお母さんが「母性信仰」の信者から「子ども置いてでてきちゃったんでしょ」と言われちゃうのはまた別の話。
あ、このこともまた書かないとな。

ある日家に帰ってみたら、妻と子と消えていた。
何が起こったんだと実家に電話し、思いつく限りの友人に電話し、最終的に警察に連絡し。

ある日、離婚調停の呼出状が届く。

引き続き、DV防止法の「接近禁止命令」。

調停の場で、離婚したくないこと、暴力がなかったことを訴え、でも妻の気持ちは変わらず、離婚に合意すれば子どもに会えるようになるかと、最終的に苦渋の決断。

でも調停でした面接の取り決めは守られず。

「フィクションじゃないの?」と思ってしまいそうなこんな話、本当によくあります。

相談のときに、「よくあるんですよ」と言うと、相談者は一様に驚かれる。
そりゃそうだよな、驚くよな。

でもね、ちょっと考えてみてください。

普通に離婚したいだけの女の人が、「そうだ、DV防止法使おう」とか思うでしょうか。
実際に暴力を受けた人が、裁判所にDV防止法について相談に行っても、裁判所はとても慎重です。

「それぐらい重い方法だから、慎重に考えて。準備だけしておいてください」と言ったアドバイスを受けるケースがほとんど。

絶対、どこかに、「DV防止法」を使うように進める専門家が、いる。

そういう専門家は、親に会えなくなってしまった子どもの気持ちを、いったいどう考えているのでしょうか。
聞かせて欲しい。


友人は、引用符は何ですか
 DV被害を訴える妻がDV防止法を使い離婚する背景にDVブームに便乗したプロがいて、女性をそそのかしているのではないかと薄々感じていた。
 DV防止法を利用したDV離婚や夫をDV冤罪に陥れるなどの行為は妻がいかに狡猾でも素人には難しい。
 DV防止法の運用に裁判所はとても慎重という記述もプロならではの見解だ。

夫婦共犯の偽装DV離婚

 妻によるDVでっち上げより更に厄介なのは夫婦共犯の偽装DV離婚だ。
 生活保護の不正は後を絶たず、母子家庭の生活保護費として二十万円以上支給される事もある。
 DV被害者と認定された女性は母子加給や生活保護などの認定で有利らしいが、それを悪用しDVをでっち上げる夫婦が出てくる可能性がある。
 夫はDV加害者と認定されれば不利益を被るが、逮捕や収監などがあっても一時的損失に過ぎない。
 慰謝料や養育費のやり取りは共謀者間で金が動いているだけだから両者を総合すると損はない。
 この場合、実態が表に現れ難いので厄介だ。本当に別れて暮らしているか調べるのは難しい。
 DVでっち上げの様に夫が必死で無罪を訴える場合でさえ潔白が証明された例は殆どないし、夫がDVを認めた場合に「本当に加害者なのか」と疑われる事は殆どない。
 北海道滝川市で億単位の生活保護費不正受給が発覚したが、もともと不正が発覚し辛い生活保護で更に不正が発覚し難い偽装DV離婚が加わると厄介だ。

夫婦共謀でっち上げの例

 島根日日新聞のサイトに夫婦共謀のDV法悪用に関する次の記事がある。
DV被害者用の仮名保険証を悪用/元夫婦ら3容疑者を逮捕/不正に通帳など入手
掲載日:2009/01/18
 ドメスティック・バイオレンス(DV)被害にあった被害者に対し松江市が仮名で交付した国民健康保険証を使って、金融機関から貯金通帳とキャッシュカードをだまし取ったとして、松江署は十六日、住所不定、無職の河島政宏(40)、元妻の河島瞳(47)両容疑者と息子(18)を詐欺や有印紙文書偽造などの疑いで逮捕したと発表した。政宏、瞳の両容疑者は同罪で十五日に起訴された。
 松江署によると、三人は共謀し、昨年十一月二十六日、息子が仮名で取得した国民健康保険証を使用して松江市御手船場町の金融機関から預金通帳一通をだまし取った疑い。さらに、同月十一日と二十一日にも瞳容疑者などが仮名で取得した国民健康保険証を使って同市上乃木と雑賀町の金融機関から通帳三通などをだましとった疑いが持たれている。
 松江市保険年金課によると、瞳容疑者らは「夫からDVを受けているので別の名前で国民健康保険証を交付してほしい」などと市の担当者に言って仮名の保険証の交付を受けた。その後も紛失したなどと嘘を繰り返し言って複数の仮名の保険証を受け取っていた。
 同課によると、DV被害者の安全を守るため仮名の国民健康保険証を交付することがある。交付を受けるには、県女性相談センターの証明書などが必要だが、瞳容疑者は持参していたらしい。
 松江署の調べに三人は「架空名義の保険証を使って金融機関で口座を開設し、カードローンの契約を繰り返していた」と容疑を認めており、同署は余罪があるとみて詳しく調べている。
 松江市市民部の矢野正紀次長は「DV被害者の安全を守るためにやっていることが悪用され残念。今後は関係機関との連携を強めて対応したい」と話した。
 朝日コムによると計十枚の仮名の健康保険証を受け取っていたそうだ。
 「夫にばれた」との申告だけでDVでっち上げを疑わず十枚も保険証を発行する行政はお粗末だ。
 私が危惧した通り、やはり夫婦共謀のDVでっち上げは発見と摘発が難しいようだ。
 被害者が金融機関なので発覚したようだが、生活保護費の不正受給なら恐らく発覚しなかっただろう。

痴漢冤罪とDVでっち上げの共通点と相違点

 妻の証言を一方的に採用するDV法の欠陥が度々指摘されるが、DVでっち上げ被害者は多いようだ。
 DVでっち上げやDV冤罪はあまり話題にならないが、痴漢冤罪は話題となり多くの人から同情された。
 駅員、警察、裁判所など関係者が女性の証言を一方的に聞く事が冤罪に繋がった共通点だ。
 痴漢冤罪が大きく注目されるのにDVでっち上げが注目されないのは大きな違いがあるからだ。
 痴漢冤罪だと訴える方は悪意のない勘違いが殆どで犯罪組織や知能犯が絡む事が少ないが、DVでっち上げは確信犯だ。
 素人が「有利に離婚するためにDV法を利用してやろう」と思う事はあり得ない訳ではないが、実際の運用は難しい。
 離婚相談の専門家の中には「絶対に専門家が裏で後押ししている筈だ」という意見がある。
 最初から金目当てに組織的、計画的に動く法律のプロが後ろに控えている状況は痴漢冤罪より遥かに切り崩すハードルは高い。
 その証拠にDV冤罪を訴える人は多いが、無実が証明された例は一つもない。
 これから先もDV冤罪被害者にとって長く辛い闘いが続くだろう。

ハーグ条約

子供拉致大国日本

 毎日新聞2009年9月3日夕刊に下記の記事がある。
国際結婚をして日本で暮らしていた夫婦が離婚を巡り子供の親権でトラブルになり、一方の親が子供を母国に連れ帰るケースが相次いでいる。日本政府が国際結婚に関する紛争の解決ルールを定めたハーグ条約を締結していないため相手国の協力が得られず、親が高額な弁護士費用を払って自力で子供を連れ戻すケースが目立つ。専門家からは「放置された被害が相当あるはずで、表面化したトラブルは氷山の一角だ」との指摘が出ている。
 ハーグ条約とは国際結婚した夫婦が離婚した場合などの子供に関する扱いの取り決めだ。
 主要先進国は批准したが、日本はハーグ条約締結を拒んできたため問題が発生した。
 子供の帰属や親権や面会などに関する取り決めがなかったので一方の親が相手に相談なく自国に子供を連れ去る事件が頻発した。
 日本側の親に子供を連れ去られた米国などは「誘拐」、「拉致」などの言葉を使って日本を非難したが、勝手に連れ去る行為は正に誘拐や拉致だ。
 殆どの被害が放置され明らかになったのは氷山の一角とされるほど深刻な人権侵害るにも拘らず先進国で日本だけがハーグ条約批准を拒んだのは国内に頑強な抵抗勢力がいたからだ。
 ハーグ条約反対派のサイトを読むと主な根拠として「日本の民法との不整合」と「DV(ドメスティックバイオレンス)問題」をよく見かける。

 まず民法との整合性については「民法改正なきハーグ条約批准」をオバマに約束するな!というブログの説明が比較的纏まっているので引用する。

日本の場合は法制上、
(1)子供の親権は一方の親が持つ(共同親権の制度がない)、
(2)親権のない親の面会権が十分保証されていない(親権のある方の親が拒否すると強制できない)、
(3)養育費の支払いが遅滞した場合に財産を差し押さえられない、という問題があります。
これに加えて慣習上、
(4)親権のない方の親が再婚した場合は面会権を放棄する、
(5)余程の事がない限り母親の親権が優先される、
といった暗黙のルールが存在します。これでは、ハーグ条約を批准することはできません。

 これについては日本の民法が不適切なだけなのだから変えればよいだけだ。共同親権の制度がないなら作ればよい。
 慣習に至っては法律ではないのだから更に問題ない。そもそも母親の親権が優先されるが正しいのか疑問だ。

 DVに関しては下記BLOGに詳しい説明があるので一部引用させて頂く。
ハーグ条約 批准にちょっと待った。:人権は国境を越えて-弁護士伊藤和子のダイアリー
日本に住む日本人DV被害者だって大変ですが、慣れない外国ではもっと、DVの法的手続をすることや証拠の保全は大変で、なにはともあれ実家に身を寄せて安心したいはず。
そもそも、外国に住んで夫のDV被害にあっている女性たちが、DVについて証拠を残したり、法的手続きに訴えて保護命令を取ったりすることがどんなに大変なことか、全然理解していない法体系ではないか、と思う。
かくて、証拠が十分にない事例では、子どもは送還され、妻も子どもを追ってやむなく夫の住む国に戻るが、語学の壁、弁護士費用などなどにより、子どもの親権は夫の手に渡るという結果になることが多いという。
 DVに限らず犯罪の証拠を揃えるのは難しいが、だからといって勝手に子供を連れ去ってよい訳がなく、とても弁護士の発言とは思えない。
 女性の人権を唱える人たちは欧米(特に米国)をDV対策先進国としてきたから、その国の当局に保護を求めるのが筋だ。米国などが実はDV被害者に何もしないのなら、従来のDV理論は嘘だったのか。

 更に致命的な点を挙げると、子供拉致事件は日本人女性が子供を連れ出す事例だけではない。
 女性がしてよいなら当然男性もしてよいのであり父親が子供を自国に拉致した事例も多い。
 夫の国に子供を確保されると妻は手を出せなくなるし、母親により日本国外に子供が拉致された場合に人権意識が乏しい国では子供が虐待される可能性もある。
 早い者勝ちなので事情を知ったDV夫が先に子供を自国に連れ出す可能性もある。つまり日本人妻による拉致は結果的に外国人夫による拉致を触発する可能性が高い。
 女性のためと言いながら実際には女性のためにすらなっていない事例は多いが、ハーグ条約反対はその典型だ。

反対派の背景

 ハーグ条約反対派の最大の要因として弁護士などの利権絡みだと私は推測している。(あくまで私の推測であり最大の要因かどうかは不明)

 前項でも述べたがDV離婚の際に女性が経済面で不利な事をハーグ条約反対の理由とするのはおかしい。
 DV離婚は一部に過ぎないし既に述べた通り夫が子供を拉致する例もあり、拉致合戦では経済力と体力の劣る女性がむしろ不利だ。
 裁判で正式にDV離婚せず勝手に子供を拉致した場合は養育費を貰えない公算が高いために経済力に劣る女性側はますます不利だ。
 そもそもハーグ条約が女性の人権を著しく侵害するのであれば女性の人権先進国である筈の欧米先進国が揃って批准などしない筈だ。
「欧米先進国の男女共同参画や女性人権政策は実は形骸的なものであり実効性が低い」のなら明言すべきだし、日本の男女共同参画政策は殆ど物真似と言ってよい位欧米を手本にしているので根本的に改正が必要になる。

 毎日新聞2009年9月3日夕刊によると日本がハーグ条約を締結していないため、親が自己負担で相手国の弁護士に紛争解決を依頼するしかなく、約700万円の報酬を支払い子供を取り戻したケースもあったという。
 ここにヒントが隠れている。700万円を簡単に出せる人は少ないから現状維持はどう考えても弱者保護とは結びつかない。女性保護という観点からは更に程遠い。
 日本がハーグ条約を締結していない状況では国際離婚に関するトラブルが多いほど弁護士が儲け易い。実際、DV(ドメスティックバイオレンス)を口実にハーグ条約に反対している人には弁護士が多い。
 全てが利権絡みかどうか分からないが、一部に利権の構造があるのは間違いない。

米高官「DVの主張は大抵根拠なし」

 キャンベル米国務次官補は日本のハーグ条約批准についての会見で次の様に述べた。
日本の政府や国会には、条約加盟や事件対応に反対するグループがあるが、大半は誤解や知識不足に基づく。配偶者暴力(DV)の主張は大抵、根拠なく使われている。子を失った上に虐待者扱いされるのは非常に痛ましい。
 米高官の発言であれば信憑性は高い。
 ハーグ条約反対派はDVを言い訳にせずに個々の事例におけるDVの証拠を明確に示すべきだ。

DV被害者と助言者の心得

安易に離婚しない(させない)

 DV被害者には男性もかなりいるが、ここでは女性DV被害者のために助言する。
 NPO法人フェミニストカウンセリング東京理事を務める遠藤智子著「デートDV」に下記の記述がある(P174)。
・本人に「あなた、それはDVよ」と言うのはよいが、「警察に行こう」とか「離婚しなさい」とか性急に押しつけず、相談機関など役に立つ情報を伝えること。
・自殺未遂など生死にかかわる事態のときは、DV防止法第6条に基づき、警察あるいはDV相談支援センターに通報すること。
 上記はDV被害者のためと言うよりDV助言者への助言だが、DV被害者にも通じる。
 インターネットの相談掲示板などにDV被害者と称する人の相談に対して「DVだから離婚しろ」という意見がとても多い。
 DV被害の程度やDV被害者の経済事情など様々な要因があり離婚すべきかどうか第三者が安易に決めるべきではない。
 軽いDV被害を受けている専業主婦がDV離婚すると、慰謝料、養育費、生活保護費などが貰えず、家庭を支えるのに十分な収入を得られない場合も少なくない。
 当たり前の話だが、個々の事情を考えない余計なお節介で却ってDV被害者の迷惑になってはいけない。

安易に警察に相談しない(させない)

 前項の続きなので読んでいない方は前項の遠藤智子著「デートDV」からの抜粋を読んで頂きたい。

 DVという言葉がブームになってから些細な事で警察へのDV通報が激増した。
 DV通報で警察官が出動すると詰まらない痴話喧嘩だった例が多い。夫が妻を馬鹿にするのも定義上はDVだが、その程度で訴えられると警察も困る。

 軽いからかい程度で警察に訴える事を非常識と見る人もいるだろうが、通報者に問題はあるものの本人だけの責任でない面もある。
「どんな小さなDVでも放置すれば必ず重大なDVになる」と脅して警察への通報を煽り立てる風潮があるからだ。
 中には男女共同参画行政に関与する個人や団体などが少なからず存在する。
 素直な人が洗脳を受け続けて取るに足らない件で警察に相談したからと言って本人だけを責められない。

 但し、警察はDV相談しなさいと盛んにPRしてきたので自身の責任も当然ある。
 警察上層部が処理能力を吟味せず政府の要請を上意下達で安易に引き受けるから現場の警察官が迷惑する。
 言葉によるからかい程度のDVなら男女共同参画関連機関に相談してもらうなど、どの程度のDVを警察が引き受けるのか明確な線引が必要だ。

DV離婚調停に弁護士は不要

 DV相談掲示板などで離婚調停を考えている人に対して弁護士を付けろと勧める意見がある
 離婚調停というのは本来、弁護士を通すなどややこしい方法を取らないでも進められるための話し合いなので弁護士は必要ない。

 弁護士は法律の専門家なので助言が有利になる可能性がない訳でもないが、大抵高額の報酬が必要になり支出に見合った結果が得られない可能性もある。
 また弁護士を付けた場合は大抵相手に気付かれる様なので神経を逆なでして却って悪い結果をもたらす可能性もある。

 離婚調停に弁護士を付けるべきかどうかについては意見が分かれるし、一概にどちらが正解とは言えないが、インターネットなどで見た感じでは不要派の方が多い。
 DV離婚調停の前に弁護士を付けるメリットとデメリットを客観的に判断して冷静に決める事が望まれる。 

DV産業やDVナンパ師に要注意

 親切を装いDV被害者を利用する悪質な者が多いので注意が必要だ。
 DV被害者を商売に利用しようとするDV産業や女性DV被害者自身を目的とするDVナンパ師などだ。
 DV産業についてはDV離婚産業とDV離婚犯罪に詳しい記述があるので御覧になって頂きたい。

証拠能力の嘘(診断書、写真、日記)

 インターネットの相談掲示板や弁護士サイトなどでDV被害者に対して証拠保全の助言がよく見受けられる。
 医師の診断書、怪我の写真、日記に記録する、などが代表例だ。
 これらが裁判で圧倒的優位になる絶対的証拠能力を持ち合わせているかの様に言う人もいるが、間違いだ。

 まず診断書だが、法医学者がDV加害者とされる人も含めて先端機材を使い徹底的調査するならともかく、普通の街医者がDV被害者と称する患者を少し診ただけでは暴力被害の判定は難しい。
 仮に暴力被害と分かったとしても加害者を特定するのは普通の医者には殆ど不可能なのでDV被害の証明は難しい。
 DVの診断書を書いてくれる医師もいるようだが、果たして裁判で証拠能力があるかどうか疑わしい。
 診断書は決して安くないので貰う場合は警察に相談した方がよい。

 怪我の写真については診断書と比べコストが安いメリットはあるが、証拠能力は更に低い。
 夫の歯型でもついていれば話は別だが、怪我の写真を見ても暴力によるものかどうか加害者が誰なのか特定は更に難しい。

 日記などの記録については幾らでも嘘を書けるので更に証拠能力が低い。


コロンボの女性を見つけるためにどのように
 但し、これらは何も無いよりあった方がましだ。
 単なる日記にせよ記憶があやふやで証言がころころ変わるより主張が首尾一貫している方が裁判でも信憑性は増す。
 DV裁判に限らず、これらはあくまで無いよりあった方がまし程度に過ぎず、過信は却ってマイナスだ。 

経済面を考える

DV離婚の前にすべき事

 DVで離婚を考える女性が最も考えなければならない事は経済的に自立できるかどうかだ。国立大卒男性でさえ就職が困難な時代に経済力がなければ離婚どころではない。

 経済的に十分自立できる自信があればすぐに離婚して結構だ。
 後の事を考えず安易に離婚したが経済的に成り行かず復縁した女性は少なくないが、更に立場は悪くなる。
 DV被害女性を離婚させて儲けたりDV離婚女性をナンパしようとする不埒な男も多いのでくれぐれも注意が必要だ。
 売春に抵抗が無いとか、広末涼子並みの美貌があり子連れの離婚経験者だが男が群がってくるとか、親が大富豪なので働かなくても生活出来る、などの状況なら別だが、そうでなければ自分でまともな職業に就いて稼ぐ必要がある。
 もし自立するために十分な稼ぎが無いのであれば直ちに職業訓練や職探しに取り掛かるべきだ。

 慰謝料、養育費、生活保護費などの元夫や行政から貰う金が当てにならない事は次の項で説明する。

慰謝料

 既に説明した通り夫婦間DV被害者には男性も少なくないが、ここでは主に女性被害者を意識した対策を紹介する。
 精神的な補償金額は一律に決めようがないので、慰謝料は交通違反と違い金額に明確な規定が無い。また裁判所は暴力金融業者ではないのでDV加害者がいかに非道だろうと支払える額しか設定しない。
 いろいろ調べたが、慰謝料の明確な相場は存在しないようだが、強いて参考になりそうな数値を示す。
 慰謝料は夫が金持ちでもせいぜい5百万円程度貰えればよい方で、通常はせいぜい2百万円から3百万円程度しか貰えないようだ。その程度の金は直ぐになくなってしまう。
「離婚 慰謝料の相場とは・・・?」というページに参考になりそうな情報があったので紹介する。
最近では、精神的苦痛に対しての金銭的評価が上向き傾向にあるようですが、それでも一般サラリーマン家庭における離婚による慰謝料の相場は、100〜300万、多くても400万前後であると考えられます。
 夫が金持ちでなければ十分な慰謝料は貰えないし、逆に金持ちなら優秀な弁護士を雇えるので何れにせよ慰謝料で得するのは難しい。
 裁判費用として百万円程度は見込んでおくべきで時間と併せて考えると赤字になる可能性も大きい。
 従って「金か復讐か」目的意識を明確にした上で話し合いと裁判など最善策をよく考えておくべきだ。

養育費

 養育費は決められた額を支払わない男性も少なからず存在し、慰謝料より更に当てにならない。
 自殺や事故や病死などで元夫が死亡した場合は死者を訴えられないし、生きていても病気や減収などで本当に支払えない場合もある。
 裁判所は暴力金融業者ではないので無理な取立てはしない。要するに無い袖は触れないのだ。

 支払えるのに払わない場合に給料差し押さえなどの方法はあるが、現実には難しい。
 強引に給料を差し押さえると会社が「DV離婚した上に慰謝料を払わない奴なのか」と心証を悪くし解雇の可能性もある。そうなると養育費の支払いが本当に困難になる恐れがある。

 という訳で、泣き寝入りを勧めないが、強気に出ればよい訳でもない。

生活保護費

 DV離婚した女性を行政が優先的に保護する姿勢を示した例があるが、そのため最近ではDV被害を訴える女性の生活保護申請件数が激増したので容易に受給出来ない状況だ。
 公的保護は自治体の担当職員や時の政権などの方針に左右されるので同じDV被害でも十分な額を受け取れる場合もあれば全く受給できない可能性もある。
 これについても現時点で十分な額を受給していたとしても将来打ち切られる可能性もあるので過大な期待は禁物だ。

 また慰謝料や養育費との絡みも考えておくべきだ。
 慰謝料や養育費を多く貰えば生活保護費が貰えないか減額される可能性もあるし、逆に生活保護費を貰う事で養育費などが減額される可能性もある。
「DV離婚すれば慰謝料と養育費と生活保護費が貰えるから十分豊かな生活が出来る」という「取らぬ狸の皮算用」にならない様に注意が必要だ。

裁判費用

 DVに関わらず離婚裁判には印紙代や弁護士費用などが必要だ。
 印紙代は高くてもせいぜい数万円で済むだろうが、裁判費用の多くは通常は弁護士費用だろう。
 専門家によると離婚当事者の殆どが弁護士を付けるが、着手金と報奨金を合わせて百万円は見込んでおいた方がよさそうだ。

 既に述べた様に酷いDVを受けようと慰謝料や養育費は金を持っていない相手から取る事は出来ない。
 逆に金持ちの配偶者は優秀な弁護士を雇えるので、これも金を取るのは容易ではない。
 弁護士の中には絶対勝てるかの様に言う人もいるが、裁判で赤字になる可能性も十分にあるので、「採算が合うか、目的は復讐か金か」などを明確にした上で決めるべきだ。

自身の収入(後日掲載予定)


DV防止法の検証

DV防止法の条文掲載

 実はDV法とかDV防止法という名称は俗称であり正式な名称は「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」だ。
 当サイト内の別ページに全条文を掲載してあるので読みたい方は下記をご覧頂きたい。
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律

 ここではこれを基に検証を進めていく。

無意味な前文

 DV防止法の前文として下記の記述がある。
 我が国においては日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、人権の擁護と男女平等の実現に向けた取組が行われている。
 ところが、配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわらず、被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性であり、経済的自立が困難である女性に対して配偶者が暴力を加えることは、個人の尊厳を害し、男女平等の実現の妨げとなっている。
 このような状況を改善し、人権の擁護と男女平等の実現を図るためには、配偶者からの暴力を防止し、被害者を保護するための施策を講ずることが必要である。このことは、女性に対する暴力を根絶しようと努めている国際社会における取組にも沿うものである。
 ここに、配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制を整備することにより、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、この法律を制定する。
 男女平等を唱えながら「女性に対する暴力」を強調するのも妙だ。
 男性DV被害者の数に書いたが、実際には夫婦間暴力における男性被害者は4割近く存在するので程度は存在するので余分な記述だ。

 また、逆に女性に対する暴力に特に配慮しなければならないとしよう。
 しかし、本文を読んでみると夫婦間の相互暴力に対処する法律で全く男女平等の内容となっているが、これはおかしくないか?

 女性に対する暴力を重視するか、全く男女平等に救済するか、いずれの立場を取るにせよ下らない前文があるせいで矛盾した法律となっている。
 DV防止法は制作者の本音が前文に書かれ、条文に建前が書かれるという世にも奇妙な法律だ。

保護命令

 DV防止法には保護命令なる独特の制度が存在する。(接近禁止命令と退去命令がある)
 保護命令とは配偶者からの暴力で重大な危害を受ける恐れのある場合に被害者を保護するために裁判所が出す命令なのだが、被害者の申し立てによる。

 さて私は「被害者」と書いたのはDV防止法にそう書いてあったからなのだが、裁判で判決が出た後に出されるのではなく裁判所が緊急かつ一方的に出す命令だ。
 従って果たして被害者や加害者と言えるのか疑問だが、関係者はその点を意図的に曖昧にしている様にも思える。

 DV被害者やその子供などの住居や職場からDV加害者を遠ざけようという発想は、DV夫に内緒でDV被害者を救出するという名目のDVシェルターとは発想が対称的だ。
 DV防止法の保護命令の方がDVシェルターより効果があるのならDVシェルターは不要ではなかろうか。

 wikipediaではDV防止法の保護命令の効力への疑問が的確に記されている。DV被害者保護を唱えながら保護命令のせいで審理が逆に厄介になるなど、何のための制度かと疑わざるを得ない。
 法律関係者を始めとする官僚や商売人による「DVに対してこんなに真剣に取り組んでいる」という単なるアピールに過ぎないと疑うのは穿ち過ぎだろうか。

虚偽に対する甘さ

 DV防止法第六条に保護命令違反者と虚偽申立者に対する罰則が記載されている。
第二九条保護命令に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第三十条第十二条第一項(第十八条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により記載すべき事項について虚偽の記載のある申立書により保護命令の申立てをした者は、十万円以下の過料に処する。
 有罪判決ではなく緊急避難的な措置に過ぎない筈の保護命令違反に対する異様な厳しさと虚偽申告に対する異様な甘さが対称的だ。
 要するに「訴えた方が訴えられた方より圧倒的に有利」という早い者勝ちの法律になっているのだ。
嘘の申告でも構わないからDV防止法をどんどん使いなさい」と促す事により得する者は誰か・・・と考えた場合に私が真っ先に思い付くのは弁護士だ。
 この様にDV防止法で虚偽申告に対する異様な甘さがある事がDV冤罪を生む要因になっている点は多くの人から指摘される。

DV発見者の義務

 DV防止法の第三章「被害者の保護」に「配偶者からの暴力の発見者による通報等」に関する規定があるが、これを検証する。 

DV被害者本人

 DV防止法 第三章「被害者の保護」の第六条は下記の様になっている。
配偶者からの暴力(配偶者又は配偶者であった者からの身体に対する暴力に限る。以下この章において同じ。)を受けている者を発見した者は、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報するよう努めなければならない。
 文字通り解釈するとDV被害者本人も「配偶者からの暴力を受けている者を発見した者」に多くの場合含まれる事になりそうだ。
(但しDV被害者が「食事に対する異物混入」など行為に気付かなかったり、自分に暴力を振るった加害者が特定できなかったなどの例外はあり得るが)

 ということはDV被害者自身にも通報義務があるのだが、例えば男性DV被害者が警察に通報した場合など本当に対応してくれるのだろうか。
 放置されるのではないかという疑問があるが、単なる思い付きで言っている訳ではない。
 札幌市北区主催のDV講演会を受講した際に男性警察官講師が「男の癖にDV被害を訴えてくる奴がいる」と言うのを何度も聞いたからだ。
 実際に男性DV被害者から行政が何もしてくれないという訴えをよく聞く。

 逆に通報される方の立場で考えると暴力の程度について全く記述がないので、軽い平手打ち程度でも訴えなければならない事になる。
 配偶者暴力相談支援センターや警察は詰まらない事でも対応しなければならない。(実際そういう例は多い)
 また「経度のDVなら配偶者暴力相談支援センター、重度のDVなら警察」という区分けも一切ない。
 条文を文字通り解釈すると関係機関は大混乱する可能性があるし、現になっている。

 どの程度の行為で、どの機関が受け付けるかを決める必要があるし、決めた以上は関係機関も絶対に実行する必要がある

医療関係者

 DV防止法 第三章「被害者の保護」の第六条2に医療関係者に関する妙な記述がある。
医師その他の医療関係者は、その業務を行うに当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又は疾病にかかったと認められる者を発見したときは、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報することができる。この場合において、その者の意思を尊重するよう努めるものとする。
 まず、負傷や疾病の原因が暴力だと確認するのは容易ではないが、仮に暴力の結果らしき症例があったとしよう。
 加害者が配偶者である事をどう確認するのか? 法医学の専門家がDNA鑑定でもしない限り加害者の特定は難しいと思うが、普通の街医者に判定できるのか。
 通報が義務付けられていないので何を見ようと通報しなくても構わないという解釈もできるが、それならこの条文は無意味だ。

 もう一つ妙なのは「この場合において、その者の意思を尊重するよう努めるものとする」という文言だが、「本人が望まないなら通報するな」という事か?
 だったら尚更この条文は無意味だし、本人に通報させればよいだけの話だ。


DV(ドメスティックバイオレンス)理論のカラクリ

カウンセリングの間違い

「ウィメンズネット・こうべ」学習会資料に「DV(ドメスティックバイオレンス)の相談を受けたとき、あなたにできること」という項目があり、次の説明がある。
 暴力を受けている女性は「自分に落ち度があったから」と自己を責めている場合が多いので、繰り返し「あなたは悪くない」「自分を責めないで」など自己肯定できる言葉をかける。
 これは本や講演会などに多い助言で、DV理論の基本とされるが、問題がある。
 まず、暴力を受けていると言っても本人が言っているだけだ。
 その時点ではDV被害者ではなくあくまでDV被害を訴える人だし、女性に限らず人は揉め事があると自分を正当化したがる。
 DV相談員が偶然外傷を発見し、「DV(ドメスティックバイオレンス)ではないか」と尋ねたのならともかく、相談員は自らDV被害を訴える人に問題がないか確認すべきだ。
 例えば、女性が先にDVをした事がDV被害の原因だった可能性もあるし、DV被害自体が嘘かもしれない。
 女性の言い分を一方的に聞くのがカウンセリングだという主張が多いが、被害の訴えに疑いを持ち相手の言い分も聞く事が正しい方法だ。
 偏った質問がDV相談者から間違った答えを生み出し統計に反映され、女性の被害比率を高くする。
 また、自分で半強制的に誘導した答えを聞いたDV相談員自身が「やはりDV理論は正しかった」と言わば自分自身に対する誘導尋問になっている。

 一方的な決め付けは男性のDV冤罪被害者を増やすと共に「どうせまた嘘だろう」という意識が社会に醸成されるので女性のためにもならない。

男女の体力差

 男から女への暴力と女から男への暴力を比較する際に、男女差に関する妙な解説をよく聞く。
 DV関連NPO法人理事がDV講演会で「男性と女性では体力など体が全然違いますから、女性が男性に暴力を振るったところでたかがしれています」と発言した。
 この様に女性が男性に暴力を振るっても男性の被害は大した事が無いと強調する例は多いが、現実離れしている。
平均的な体力や体格の男女について、男性が女性に暴力を振るった場合と女性が男性に暴力を振るった場合では、一般に前者の方がダメージがより大きい」という事に過ぎない。
 女性の方が男性より肉体的に強いカップルもある。
 男性が無抵抗なら屈強な男性とひ弱な女性のカップルでも女性が男性に大怪我させる事は可能だ。
 急所を攻撃された場合の脆さは男女でさほど差が無い。
「女が男に暴力を振るう訳が無い」という意見もよく聞くが、腕相撲やボクシングの試合でも想像しているのだろうか。
「急所を攻撃してはいけない」とか「グローブを嵌めなければいけない」とか「蹴ってはいけない」など厳密なルールがあり男性の闘争心が旺盛な状況での素手の真剣勝負なら女性が男性を負かす事は難しいだろうが、現実には両者が同じ戦闘意欲を持っていたり対等な状況ばかりとは限らない。
 繰り返すが無抵抗なら女性はもちろん男性だって窮地に陥るし、凶暴な男性の場合でも寝込みや背中から襲われれば重傷を負う可能性はある。
 また、暴力は素手によるとは限らない。アイロンを投げたり包丁を振り回したりする女性がいても大した問題は無いのだろうか。

 男女間暴力の罪の重さについて体の平均値で決めるのではなく、怪我の程度など結果で決めればよいだけの話だ。
 男性がかすり傷すら追わない程度に女性を軽く小突く事と女性が男性を骨折させるのと一体どちらが罪深いのか。
 一般的な男女の肉体的な強さの違いで罪を決めるのはどう考えてもおかしい。


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物真似理論

 日本で説明されているDV(ドメスティック・バイオレンス)関連の説は欧米の研究を手本にした例が多い。と言うより、そっくりそのまま日本に持ち込んだのだろう。
 それはDV(ドメスティック・バイオレンス)という英語がそのまま使われている事が象徴している。
 ドメスティック・バイオレンス加害男性をバタラー、被害女性をバタード・ウーマン、ドメスティック・バイオレンスの被害から立ち直った女性をサバイバーと呼ぶなど、欧米のドメスティック・バイオレンス関連用語をそっくりそのまま使った例が少なくない。
 欧米の研究者の名前が盛んに引用されている事からも、欧米の物真似理論という印象を免れない。
 日本のDV(ドメスティック・バイオレンス)関連の本の中でレノア・E・ウォーカーなどの文献がしばしば参照される。
 恐らく、日本で紹介されているDV(ドメスティック・バイオレンス)の理論についてもレノア・E・ウォーカーの理論を真似た物が大半だと思うし盗作紛いの本も多く、内容が似通っていて個性が無い。

 日本で紹介されているDV(ドメスティック・バイオレンス)の話は殆どが欧米の物真似だが、一つだけ欧米と異なる解釈をされている。
 DVは、本来「男性から女性への暴力」だけの一方的行為ではなく「女性から男性への暴力」も含む双方向的行為だったが、何故か日本ではDVは男性から女性に対する暴力だけに限定されてしまった。
 誰かが悪意を持って勝手にDVの意味を改竄したようだ。

 DVが注目されているから、DVについて何か書けば売れるという安易な姿勢が目立つ。DVブームに便乗する商法も多い。
 国により状況が異なるので、ドメスティック・バイオレンスの質が全く同じ事は有り得ない。社会風土を考慮して日本に適したDV研究をすべきだ。

誘導尋問・洗脳

 夫や恋人からのDV被害を訴える女性の報告も大体似通っているが、DV(ドメスティック・バイオレンス)加害者の性格や行動が常に似通っているからなのだろうか。

 これについては、宇宙人の目撃報告例と状況がよく似ている。
 目撃者によると、宇宙人は肌がグレイで吊り上がった目をしているという報告例が少なくないが、地球上に現れる宇宙人が一般にその様な姿をしているからなのだろうか。
 これはは、TVや雑誌などでよく目にする宇宙人の絵を見た記憶がイメージとして脳に刷り込まれたせいとも考えられる。
 自称目撃者は嘘つきではないのかもしれないが、覚醒状態の曖昧な記憶がテレビや雑誌などで見た宇宙人の姿と無意識に重なった可能性がある。

 DV(ドメスティックバイオレンス)運動家と称する人たちの話を聞くと、DV(ドメスティック・バイオレンス)被害者と称する女性に対する事情聴取の方法に致命的欠陥がある場合が多い。
DV被害を受けた女性は長期間に渡り男性から一方的な暴力的支配を受け続けた事により、自分が悪いと思い込んでいる事が多いから、『あなたにも悪い所があったんじゃないの』とは決して聞いてはいけない。『あなたは悪くない』と慰めなければならない」というのがよく聞くDV相談方法だ。
 女性自身が自分にも非があるとしているにも関わらず相手の男性を無理矢理一方的な悪人に仕立て上げる例も多いが、DV相談相手の女性に「あなたにも何か悪い所がなかったか」を聞くべきだ。

 また本人が「DVを受けていない」と言っているのに、「それはDVです」と強弁し「DV被害者の自覚がない」と嘆く人も多いが、本人がDVと思わない程度なら無理にDVと自覚させる必要もない。

思い込み

 最近ではDV(ドメスティック・バイオレンス)が盛んに報告されているので自称DV被害者の女性もDV(ドメスティック・バイオレンス)関係の本を日頃から読んでいる場合は少なくない。
 それらを参考にして似た様な、もっともらしい話をでっち上げた人がいても不思議はない。
 被害を訴える人が聞き手に信用されるように、よくある報告例と似た作り話をした可能性もあるし、興奮状態にある人は記憶が曖昧な場合が少なくない。
「あなたは悪くない」と聞き手から何度も繰り返される内に誘導尋問や洗脳になり、質問した人が自分でも気付かない内に被害を訴えた女性に暗示を掛けていた例もある。
「あなたは、パートナーからこんな事をされたのでは」と聞き手が誘導していると話が膨らむ可能性もある。

 そもそも、DV(ドメスティック・バイオレンス)関連の話には矛盾が多い。
「DV(ドメスティック・バイオレンス)の研究が始まったのは最近なので実態はよく分からない。実際の数はデータより遥かに多いかもしれない」などと言いながら具体的数字を挙げる人も多い 。
 最初から「男性に対するDVより女性に対するDVの方が圧倒的に多い」と決め付けている人も少なくない。
 DVの調査データと現実が大きくかけ離れている可能性はある。

暴力のサイクル

 レノア・ウォーカーはDV(ドメスティックバイオレンス)研究家として日本でも有名で、彼の研究を根拠とするDV(ドメスティックバイオレンス)本は日本でも多い。
 と言うよりDV(ドメスティックバイオレンス)の本を読めば必ずと言ってよい位その名を見かけるが、彼の理論が科学的に検証されたのか疑問の声も根強い。
 彼の著書「バタードウーマン」から標本に関する記述を記す。
 一九七五年の夏、私はコロラド州デンバーに移り、コロラド女子大学で研究を続けることになった。そしてこのカレッジの教員になったことがこの研究を非常に進ませた。新聞、ラジオのトークショー、テレビの特別番組で、また口伝えで、私のことを聞いた女性たちがぞくぞくと話をしたいと申し出てくれた。面接に応じるという申し出や実験対象になるというボランティアは期待以上の数になり、とても私一人でさばききれなかった。研究を始めたばかりの頃、この大昔から続いてきた問題はほとんど公表されることがなかった。ところがいったんメディアが取り上げ始めると、虐待されていた女性たちは自由に話せるのだと感じ始めた。ある新聞に全米心理学会での私の講演記事が出ると、たちまち五〇人余りの女性から面接のボ� ��ンティアになるという電話をもらった。それから半年後になっても、何人かの女性が、話をする勇気が出るまで私の電話番号を控えておいたと言って電話をして来る有様だった。私がオールナイトのトークショーに出た後には、昼間に電話をかけるのが恐いのでという女性たちが電話をしてきた。
 私が詳細に話を聞いた女性の人数は、現在まで一二〇人にのぼる。断片的な話を聞いたのは三〇〇人余りである。これに加えて、バタードウーマンの保護に関係した人たちからも話を聞いた。彼女たちは、米国全国から私のもとに来てくれた人たちと、一九七六年に私がイギリスのバタードウーマンの避難所を訪れた時に話をしてくれた人たちである。全員自分から進んでボランティアになってくれた人たちで、多くの人から無作為に選んだわけではない。したがって私はこのデーから明確な原則を引き出せるとは考えていない。この理由で、本書ではデータの分析に統計を使わないように心がけ、むしろ被虐待女性たちが示した共通点に重点をおき、そこから一般論を引き出した。本書で紹介する話は面接で聞いた多くの話の典型的� �例である。私はバタードウーマンたちの話に耳をかたむけることによってのみ、彼女たちに何が起こりどのようにして犠牲になったのかを理解でき、そして理解することによって、この恐ろしい犯罪が行われない社会を作るには何をすべきなのか、知ることができると信じている。(P7〜P8)
 標本が一二〇人では少なすぎるし、断片的な話を聞いた人の数でさえ三百あまりに過ぎないとは、全世界の手本たる理論のデータにしては貧弱過ぎる。
 しかも研究の実態としてはせいぜい四〇人程度のバタードウーマンに関する調査から生まれたものに過ぎないとの指摘もある。
 医学でさえもっと多くの臨床検査例が必要とされるだろうし、メンタルな部分の多いDVの研究において果たしてこの程度の事例で結論を出せるのか。
 しかも標本が任意抽出ですらない。

 レノア・ウォーカー理論の代表に「(三段階の)暴力サイクル説」がある。
 次の説明は「女性のための相談支援センター・DV」のサイトから引用した。(本やHPなどにより表現は微妙に違うが内容は殆ど同じだ)

@ 緊張の蓄積期
加害者の緊張が高まり、小言を言うことが多くなったりする。女性は、その気配を感じています。加害者はいらいらしており、関係がとげとげしくなり、暴力が起こります。
A 暴力爆発期
感情のコントロールができなくなり、激しい怒りと暴力が爆発します。女性が重度のケガを負うような暴力が発生する場合があります。
B ハネムーン期
暴力を絶対に起こさないと謝罪します。女性をいとおしみ、同情心に働きかけようとします。女性に相手が変わるのではないかという期待を抱かせます。
 但し、「※人によって現れ方や周期は様々です」というご親切な注釈がある。別のHPでも「※被害を受けた方全員にこのサイクルが当てはまるわけではありません」と注釈があった。

 要するに、レノア・ウォーカーが唱える暴力のサイクルは必ずしも全てのDVに当てはまらないのだ。
 何%一致したという具体的数値を見た事が無いが、せいぜい二割程度かもしれないし、「7割は暴力サイクル説の理論と合致する」という様に具体的数字を出すべきだ。
 この理論はDV活動家が「優しくなったと思っても、どうせまた元に戻って直らないから、男がDVをやめるのを期待しないで別れなさい」と説得するのによく使われる。
 当事者を離婚させたい弁護士に好都合な逃げのある理論だからこそよく使われるという見方も出来る。

 レノア・ウォーカーの言うDVのサイクルなるものは単純で大した発見ではない。
 夫婦間に限らず多くの人間関係においてこの手のサイクルは存在するし、既に説明した通り全ての夫婦間DVに当てはまる訳でもない。
 広い意味では多くの事例が当てはまるから、「こういうサイクルではなかったか」と言われると「そう言えば確かにそれらしき事はあった」と思う人も多いだろう。
「そうだと思えばそうだ」という程度の理論に過ぎない。

本末転倒のDVサイクル論

 DVサイクル論が全く当てにならない事は暴力のサイクルで述べたが、この理論が掲示板などで妙な形で利用されているので再度検証する。
 配偶者や恋人などに対して暴力を振るう頻度で下記の3通りに分けられる。
殺意の正当化を非難、争点はDVから妻の「心」へ
2008年04月28日15時16分
 夫からの暴力で絶望的な気持ちになったとしても、夫を殺すことまでは正当化できない――。東京・渋谷の夫殺害事件で三橋歌織被告(33)は28日、懲役15年の判決を受けた。東京地裁で進められたスピード審理の中で、争点は「なぜ犯行に及んだのか」から「責任能力はあったのか」へと大きく変わり、異例の展開をたどった。
 「被告の精神障害は、責任能力に問題を起こす程度ではなかった」。河本雅也裁判長は、判決でそう指摘した。
 被告が事実関係を認める中、犯行当時の責任能力をどうとらえるのか。この点が焦点となって公判は進んだ。
 三橋被告は、精神鑑定医が同席した2月12日の被告人質問で、自らの精神障害の症状について初めて説明した。「周りが映画のワンシーンのように見えた」「大きな白いボールに包み込まれていた」
 それまでの公判で被告は、夫からのドメスティックバイオレンス(DV)や殺害時の詳しい状況について、よどみなく語っていた。
 「右手で(ワインの)瓶を逆さまに持ち、いっぱい、たたいた。彼の頭の部分に当たり、彼は『何で』と言って向かってきた」。三橋被告は時に涙を流しながら「夫が怖かった。24時間監視されている感じだった」と訴えた。
 DVを避けるためのシェルターに一時入所した後も、夫の暴力が続いていたのか。そう問われると、身ぶりを交えながら「偶然を装って、両腕をひねって首を絞めるなど暴力が注意深くなった」と説明していた。
 こうした訴えは、「夫からの暴力がなくなった後も、自分に有利な条件で離婚しようと画策していた」という検察側の指摘と、激しく対立。三橋被告が公判で反論する様子はワイドショーなどで詳細に報じられ、法廷での被告の発言は注目を浴びた。
 精神鑑定が転換点となった。「犯行当時、『もうろう状態』で責任能力が問えなかった可能性がある」とする結果が3月10日の法廷で報告されると、三橋被告は供述内容を大きく変えていった。
 「両手でボトルを持っていたが、体が重くて仕方なくて(夫の頭に)下ろした」「殴るところは実際には見ていないし、関係ない物が見えていた」。「カウンセリングの代わりの感じで(医師に)話した」という鑑定結果からは、弁護人も知らなかった内容が次々と明らかになった。
 殺害や遺体を切断した詳しい状況を問われると「覚えていない」と繰り返す一方で、警察に捜索願を出したり、凶器となったのこぎりなどを実家に送ったりしたことについては「自分がやっていることを分かってやっていた」とも述べた。
 「心神喪失」だと認められれば、三橋被告は無罪となる。だが遺体が見つかった後も夫の母親と電話で「警察で夫でないと確認した。別人で良かった」と一緒に泣き、公判で「私が間違いなく犯人」と悲惨な犯行の事実を認めた被告が、罪に問われなくてよいのか――。精神鑑定そのものに疑問を投げかける声まで上がり、犯行当時の被告の心情と事実に迫る難しさも、浮き彫りになった。
 三橋被告は、法廷で初めて夫の両親に会ったという。厳罰を求める両親に、三橋被告は「心からおわびいたします」と謝罪した。だが、夫に対する気持ちを問われると、三橋被告はこう振り返り、謝罪の言葉を口にすることはなかった。
 「彼に対しては、自分の犯したことを考えると、あまりにひどいことをしてしまったので、私自身まだ整理がついていないというのが正直ある」(河原田慎一)

 私にはこちらがどう考えても正論に思える。


民主党員のDV疑惑

女性全裸拷問写真

 札幌で市民活動を応援する隔月誌NODEの創刊6号に、- 【東ティモール問題】マスコミが取り上げないインドネシア軍の拷問写真 - という記事がある。
 NODEには民主党関係者も多く、中心的存在の片桐真は民主党札幌副幹事長を務めた事もある。
 拷問を受ける女性の裸体写真が数枚あった。私は市民活動とは不似合な印象を受けた。
 裸体については女性の背後から撮影した写真のみだったが、全裸の物もあったし床にうつ伏せに押し付けられて股を開かせられている写真もあった。
 NODE6号の編集後記に下記の記述がある。(「しん」は片桐真)
[編集室から]
◆東ティモールの衝撃的な写真、いかがご覧になりましたか。掲載にあたっては
@被害者の尊厳を踏みにじるセカンド・レイプにならないか
A興味本位に、もっと端的に言えば性的興奮を持って見られる危険性はないのか
B性的虐待を経験したサバイバーに、恐怖の感情をよみがえらせることにならないか、
などについて編集部で検討しました。
結果、@Aについては顔や性器の露出を避けるなど写真の選定を工夫し、Bについては、そのようにして苦痛を感じる人が存在することを認識したうえで、非道が繰り返されないためにあえて掲載するという判断に至りました。
本文にもあるように、この行為に日本が加担していること、また、このような行為は東ティモールだけで起きていることではないという事も想起していただきたい。もちろん日本も例外ではない。
(しん)

 私はこの奇怪極まりないコメント、特に「もちろん日本も例外ではない」という部分に強烈な違和感を感じた。
 日本にもそんな事があるのなら札幌地方のローカルな市民情報誌がなぜわざわざ東ティモールで撮影された女性の全裸写真を掲載したのか。

 その件で知り合いの女性から猛烈な抗議を受けた片桐真はNODE創刊7号で更に奇妙な下記の謝罪をした。
[編集室から]
◆前号の編集後記で「インドネシア軍の拷問写真」を掲載するにいたった編集部の判断について書いた。その文末で「このような行為は東ティモールだけで起きていることではないということも想起していただきたい。もちろん日本も例外ではない」と私見を記した。
この文章に対して、私の友人である女性Aさんから、ひどく不快であるとして抗議を受けた。
私は3年ほど前のある期間、当時交際していたAさんを性的にかつ精神的に傷つけ、その後も自省を続けながらではあったが幾度も傷つけてきた。他の女性を傷つけたこともあったはずだ。Aさんの不快感とは、文章が加害行為とは無関係な人間が書いているかのように読めることにあるということだった。3号の「BOOK」欄でも同様の抗議を受けていた。私は暴力や差別の問題を考えるときに自分を棚に上げれば問題の本質を見失うと自戒してきたつもりだったが、問題の編集後記ではそこまで述べていない。
Aさんには私があのような文章を書く資格がなかったと謝罪したが、ここで改めて謝罪したい。
(しん)

◆編集部としても3号の経緯は報告を受けていたので、別の編集委員が掲載の経緯を書くなどの配慮をすべきでした。Aさん、つらい思いをさせて申し訳ありませんでした。
(編集部)


 最近では無視しただけでDVだそうだから今風に言うと片桐真の行為はDVになるが、それにしてもなぜNODE誌上で謝罪したのか不明だ。片桐真がA氏に対してどんな酷い事をしようと個人的なトラブルなのだから公私混同も甚だしい。
 編集部が連帯責任で謝罪するのもおかしい。
 女性の人権を声高に叫ぶ男にありがちな醜態だ。
 地方の支部とはいえ政権党の副幹事長を務めた程の人がこの有様では先が思いやられる。

民主党中村哲治議員

 インターネット掲示板などで法務大臣政務官を努める民主党の中村哲治参議院議員による妻に対するDVが話題になっている。DVで妻を自殺に追いやったそうだ。
 それらのサイトの多くに奈良日日新聞の記事がリンクされており、リンクが貼っていなかったブログに関しても奈良日日新聞の記事と内容が酷似しているので、どうやら情報源は奈良日日新聞らしい。
 奈良日日新聞に掲載された中村議員のDVに関する記事は私が確認したものだけでも2010年4月27日、4月28日(2回)、5月1日の4つある。全て書くと長くなるので全文掲載は4月28日の内1回分だけとする。
異常に神経質、金に執着
DV防止法に抵触か 自殺した瑞惠さん「みじめ」とメール
中村参院議員、逆ギレ

 法務大臣政務官の民主党、中村哲治参院議員(県選挙区)の妻、瑞惠さんの自殺の大きな要因が中村氏の度重なるDV(ドメスティックバイオレンス)だったことが分かったが、さらに瑞惠さんが自殺するまでの8カ月間、中村氏はわずか2万円の生活費しか渡していなかったことが、遺族らの証言で明らかになった。
 遺族や友人、関係者の話によると、中村氏は、衆院選に落選した直後の平成17年9月に宗教施設に入所、翌年2月まで自宅に戻ってこなかったといい、落選から瑞惠さんが自殺するまでの約8カ月間、瑞惠さんに渡した生活費は2万円のみだったという。
 ところが、瑞惠さんの父で元参院議員の坪井一宇(かずたか)さん(70)が瑞惠さんの死後に民主党本部関係者に確認したところ、県2区支部長を務めていたことから月額約50万円の収入はあったという。
 このことを知らなかった瑞惠さんは、関西大学法科大学院の受験勉強に必要だったテキスト代など学業道具の購入の一切を自身の貯金で賄っていた。
 当時、同党から支給されている事実を知らなかった一宇さんも、自身が教授として籍を置く大学に中村氏を客員教授として迎えるよう尽力し、瑞惠さんの大学入学式と同じ日の同18年4月3日に共に大学に初出勤。この時に「瑞惠に月々5万円だけは生活費として渡してやってくれないか」と頼んだという。
 しかし中村氏はこの日の夜、これから大学で学ぼうと意欲を燃やしていた瑞惠さんに対して逆切れし、これまで以上に激しく責めたといい、その5日後に瑞惠さんは、15階建てマンションの屋上から飛び降り自殺した。
 坪井さん夫婦によると、中村氏は「卵に日付を書く」、「酒やビール瓶に線を引く」などして管理していたという。また「人におごると機嫌が悪くなる」など、とにかくお金への執着心は尋常でなかったという。
 瑞恵さんが亡くなってから両親が遺骨の管理を申し出て、1年後に引き渡すとする和解書に合意したにもかかわらず、期限までに届けず、中村氏は再三の催促でようやく持ってきて、遺骨のすべてを置いていったという。
 瑞惠さんの友人の1人は中村氏について「几帳面で神経質な半面、無神経。瑞惠さんは特に異常に神経質なところを気にしていたようだ」と語り、最後に中村氏と会って帰ってきた時、「自分がみじめだ」とメールで送ってきたという。
 また、坪井夫婦によると、瑞惠さんの葬儀の時に、一宇さんが中村氏に「瑞惠は、君と結婚しなかったら長生きできたかもしれないなあ」と問い掛けたところ、中村氏は「そうですね」と無神経にも答えたという。
 「今もこの言葉が許せない。一人の人間として許せない」と一宇さんは憤りを隠せない。
 一方、一連の中村氏の妻瑞惠さんに対するDVとみられる行為は、平成13年に施行された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(DV防止法)に抵触する恐れも出てきている。
 同法第1章総則の第1条に「配偶者の暴力とは、配偶者から身体に対する暴力又はこれに準じる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう」とあり、中村氏の妻瑞惠さんに対する言動、行為はまさに同法違反の疑いが濃く、法務大臣政務官として、さらに国会議員・政治家として今後論議を呼びそうだ。[4月28日]

 4月28日のもう一つの記事に下記の記述がある。
中村氏は自身の落選の責任を瑞惠さんに押し付け、「瑞惠さんの出身校である早稲田大学OB会の応援が足りなかった。本当に運動をしたのかと、毎日、執ように問い詰めた」という。家庭内だけでなく、中村氏の実家でも瑞惠さんは選挙落選の責任を押し付けられ、中村氏の母親の前でも土下座させられたという。
 土下座させたのは一種のDVと言えるかも知れないが、「生活費を2万円しか与えなかった」とか「卵に日付を書く」とか「酒やビール瓶に線を引く」という程度の話が殆どだ。
 なぜ大新聞で報道されないのか疑問に思ったが、日付を見ると自殺したのは2006年という4年も前の出来事だ。なぜ今更という疑問がある。単にDVが許せないというだけなのだろうか。
 また明らかにDV防止法に抵触するのなら中村哲治議員を訴えればよいだけの話で、DV記事でそんな事を訴えるのはDV防止法に抵触しないのがほぼ明らかだからではないのか。

 そもそもこの妻(当時は坪井瑞恵)は経済産業省官僚の山田宗範氏の自宅に卑猥な落書きをして、山田氏の妻に発見され、彼女に噛み付いて傷害と住居侵入容疑で逮捕されている。
 この話を聞けば多くの人の印象が変わってくると思うのだが、果たしてDVだけが自殺の理由だったのだろうか。DVも自殺の一因かもしれないが、他にも司法試験の重圧も自殺の要因である可能性もあり一概に中村哲治議員だけの責任とは言えない気がする。


有名人のDV騒動

ガセネタが多い

 芸能人や政治家など有名人のDV情報が週刊誌やインターネット掲示板などを賑わしているが、怪しげな情報が多い。
 例えば、芸能人の宮崎あおい氏の様に本人がDVを受けたと明確に主張した訳でもないのに信憑性が必ずしも高いとは言えない証言を基にDV離婚したと決め付けた事例もある。
 それ以外についてはもっと酷く、DV被害を主張する妻に虚言や浮気などの性癖があったり、傷害・ストーカーなどで逮捕された経歴の持ち主だった事例も少なくない。
 中には「酒やビール瓶に線を引くなどして管理していた」など大したDVでもないのに大騒ぎしている事例もある。

 ここでは具体的なDV事例について有名人の実名を出して検証する。

尾野真千子 高橋一生 DV

 NHK連続テレビ小説「カーネーション」で主役を公演した尾野真千子氏は今や国民的女優になった感がある。

 その尾野真千子氏について週刊女性セブン3月15日号に「カーネーション 尾野真千子 引っ越し先はあの「DV夫」との同棲新居」という刺激的なタイトルの記事があった。
 読んでみると高橋一生から尾野真千子にDVがあったという事ではなく、以前夫婦という設定で共演したドラマの中で夫役の高橋一生からDVを受ける妻を演じていたという事だ。
 内容自体に嘘は無さそうで尾野真千子氏や高橋一生氏の名誉を棄損した訳でもないし、絶対に許しがたいという程の事でもない。

 ただ、タイトルにDVを入れて読者の気を引こうとした点には多少問題がある。
 週刊女性セブンが売るためにタイトルに無理矢理「DV」を入れた感じがするし、事情を良く知らない人から高橋一生から尾野真千子にDVがあったと勘違いされる可能性もあるのであまり感心しない。

高嶋政伸のDV離婚騒動

 俳優の高嶋政伸の妻がDV被害を受けたする離婚裁判が話題になったが、NEWSポスト7に「離婚裁判の証拠 高嶋政伸のDV音声テープに「ブス!オラ!」」というタイトルで下記の記述がある。
 高嶋政伸(44)と妻の美元(32)の離婚裁判は、9月13日に第4回公判を終えた。しかし、双方意見は食い違うばかりで、解決の糸口はいまだ少しも見えていない。
 この公判を前に、美元側が裁判所に証拠として提出したものがある。昨年の5月17日に起きたという、政伸のDV現場が記録された音声データだ。
 そのDVシーンに至るまでの経緯について、政伸側は法廷で以下のように主張したという。
 その日政伸は、離婚を前提に寝室を別にする話を美元としたあと、夜になって演技指導者らと飲みに出かけたところ、美元から電話がはいる。夜12時過ぎに帰宅すると、翌日の仕事のために、政伸は睡眠導入剤と安定剤を服用した。このとき彼は、すでにビールと赤ワインをそれぞれ1〜2杯飲んでいた。
 そんな状態の政伸に美元は、結婚してからまともに生活費をもらえず、ひもじい思いをしてきたことなど文句をいい始めたという。
 実際の音声データには「生活費月々50万円といって、本当は70万、本当は100万欲しいんだろ?」と乱暴にいう政伸に、美元が「生活費として要求しているだけであって、お小遣いではない」などと反論する様子が残っている。美元は生活雑貨店で購入したスリッパひとつまで、全部、自分の貯金を切り崩して支払ってきたと不満をぶつけた。
 やがて、政伸の美元に対する暴言が一気にエスカレートする。
 政伸:おい待てよ! ブス! オラ!(ダン!という衝撃音)
 美元:痛い! 女に手あげる男がいる?
 政伸:おめえが最初に手あげたんだろうがコラ!
 美元:痛い! 痛い!
 政伸:ふざけんな、コノヤロウ。おれは明後日、芝居やんなきゃいけねーんだよ、オラ!(ガン!)
 美元:痛い! 顔叩くことないでしょ!
 政伸:ふざけんな、おめえが最初に叩いたんだろうが。(おれは)俳優なんだぞコノヤロウ…あー痛ぇ。腫れたらどうすんだ、コノヤロウ!
 音声データには、この間、殴ったり蹴ったりしているかのような音や、ドンといった何かが壁に当たる音、はぁはぁという政伸の荒い息遣いが録音されている。
 約5分ほどに及ぶこの"暴行"について、政伸は、
「美元の暴行により、"目がつぶれた"と感じ、このままでは殺されると思い、美元の腕をつかんで引っ張ったりした」と主張している。
※女性セブン2011年9月29日・10月6日号
 タイトルでは高嶋政伸のDVとされているが、素朴な疑問として「おめえが最初に手あげたんだろうがコラ!」という高嶋政伸に何ら反論していない事から先に手を出したのは妻の美元である事はほぼ間違いない。
美元の暴行により、"目がつぶれた"と感じ」という高嶋政伸の証言が事実であれば反撃は正当防衛であり、むしろ当然の反応ではないだろうか。
 そうしなければ高嶋政伸が死傷する恐れがあるだけでなく美元自身も重い刑に服さなければならない可能性もあり両者が不幸になり兼ねない。

 生活費月々50万円というのも随分貰っている気がするが、夫が妻に対してこれだけ払わなければ生活していけないのだろうか?
 だとすれば一体どんな生活をしているのだろうか?
 この点に関しても妻に問題があるとしか私には思えない。

 高嶋政伸のDVとされているが、最初に仕掛けたのが妻であり録音してあった事を考えるとむしろ仕組まれたDV騒動と考えるのが自然ではなかろうか。 

鬼塚ちひろDV騒動の謎と裏側

 シンガー・ソングライターの鬼束ちひろ氏に対する暴行事件が注目を集めている。
 スポーツ報知による下記のような記事がある。(2010年9月18日配信)
鬼束ちひろに暴行の男逮捕…事件2週間前に知り合う

 シンガー・ソングライターの鬼束ちひろ(29)が知人男性に殴られて重傷を負った事件で、警視庁渋谷署は17日、傷害の疑いで知人の住所不定、無職・古宮裕輔容疑者(39)を逮捕した。鬼束とは事件の約2週間前に知り合ったといい、同署が経緯などを調べている。
 同署によると、古宮容疑者は8月18日午前6時頃、鬼束の自宅マンションで顔を殴り、床に叩き付けるなどの暴行を加え、ろっ骨骨折、眼窩(がんか)骨折、頸部(けいぶ)ねんざなど計8か所、全治1か月の重傷を負わせた疑い。同庁は逮捕状を取り行方を追っていたが、17日午前5時頃、立川市内のホテルで逮捕された。同容疑者は逮捕時に暴れるなどし、容疑を否認している。
 鬼束は17日夜、公式サイトで「今は新しいアルバムの制作中で早く皆様に歌を届けられるよう、音楽活動に励んでいきます」とコメントした。

 気になったのはインターネット上ではやたらと「DV」という表現が見受けられるが、それらしき明確な事実が確認できなかった。
 警察、鬼塚ちひろ氏、所属事務所、容疑者のいずれもDVがあった事を公表していないようだ。マスコミの報道の中でも私が知っている限りではDVと大々的に表現しているのは夕刊フジだけだ。
 関係者が誰もDVと言っていないにも関わらずDVと決めつけられた理由は何なのか検証を進めてみよう。

 まず知人男性から自宅で暴行を受けた(容疑者は否定しているが)点がDVを連想させる大きな要因の一つになっているのかもしれない。
 しかし恋愛や同棲関係にあるという報道は私が見た限りでは一切なく、果たして両者が恋人同士なのか分からない。知人といっても単なる友達やファンかもしれないし、音楽関係者と称して近寄っただけかもしれない。霊感商法などの商売を目的として近寄った可能性もある。
 自室に入れた点に甘さがあったかもしれないが、様々な事情が考えられるにも関わらずDVと決め付けるのは短絡的だ。そもそも男性とは2週間前に知り合ったばかりなのにいきなりDVに発展するのは不自然さを感じる。

 DVという事にした方が話としては面白いのかもしれないが、大して根拠もなくDVと騒ぎ立てるのは鬼束氏をはじめ関係者にとって大きな迷惑だろう。
 やたらと煽り立てるマスコミでさえ、この件についてはタイトルに「DV」を入れていない慎重な所も多い事を考えると必ずしもDVと断定できないと思う。

宮崎あおい

 人気女優の宮崎あおい氏が夫の高岡氏からDVを受けて離婚したという噂がインターネットなどでまことしやかに流れている。
 他の有名人によるDV離婚と事情が多少違うのは宮崎あおい氏本人によるDV被害証言がない(私が気付かなかっただけかもしれないが)点だ。
 主たる情報源は東京スポーツ(東スポ)の記事によるものらしい。同紙の記事によると「高岡氏が宮崎あおい氏の頭を押さえつけて強引にホテルの部屋に入った」というテレビ関係者による目撃証言をDVがあった根拠の一つとしているようだ。
 顔や体に明らかに殴られた跡がある宮崎あおい氏の姿を見たという証言もあるが、仮に殴られた傷だとしても夫からの暴力によると断定する証拠は何もない。
 前述のホテルに強引に連れ込まれた話にしても有罪判決を受けた訳でも起訴された訳でもなく、逮捕すらされていない。単にそういう証言があったというだけだ。
 その行為が事実なら強いて言えばDVと言えない事も無いが、ただそれだけで騒ぐのも奇異に思う。宮崎あおい氏が有名芸能人でなければ大して話題にもならなかっただろう。

 タイトルにははっきりと「DV」と書いてあるものの、あくまで疑惑に過ぎず芸能人でなければ話題にもならない興味本位の下らない噂話だ。

玉置浩二・石原真理子

 歌手の玉置浩二氏が元妻で女優の石原真理子氏に対してDVがあったとマスコミやインターネットなどでまことしやかに語られている。玉置浩二は元妻で女優の薬師丸ひろ子氏にも暴力を振るったとされる。

 本当にDVがあったのか根拠を探してみたが、単にマスコミやネットで騒がれているだけという気がしないでもない。
 私が見た限りでは証拠と称するものは石原真理子氏の証言だけだった(もしかすると他の証言もあるかもしれないが)。裁判で実刑判決を受けた訳でも起訴された訳でもない。それどころか逮捕すらされていない。

 両者の言い分が食い違っているが、石原真理子氏の証言がそんなに信用できるのだろうか。彼女は「ぷっつん女優」と呼ばれ奇行で有名だったし、米国では2回もストーカー行為で逮捕されている。

 両者の言い分が異なる場合に女性側の言い分を一方的に信じる典型的な事例と言えそうだ。


藤原紀香と陣内智則

 人気芸能人の藤原紀香と全国的には知名度の低い芸能人である陣内智則の結婚は大きな話題となり結婚式がテレビで大々的に報道されたが、約二年で離婚に至った。
 理由についてマスコミは陣内智則のDVがあったと盛んに報道したが、事実を検証する。
 藤原紀香側は陣内智則によるDVがあったとしているが、陣内智則はDVを否定している。そもそもDVと騒がれているが陣内智則は有罪判決を受けておらず起訴もされていないだけでなく逮捕すらされていないしDV法の保護命令を受けた訳でもない。要するに法的には無実だ。
 DVがあったとするマスコミの根拠は藤原紀香と建築デザイナーの直居由美里氏の証言を基にしているらしい。藤原紀香は当人だから事実を当然知っているだろうが、直居由美里氏の証言については「藤原紀香が陣内との喧嘩で小指の爪をはがす怪我をしたり、陣内によって引き釣り回されたりした」という様な話なのだが、本人が目撃したのかが不明だ。嘘と断定する気はないが単に藤原紀香からの伝聞をマスコミに紹介しただけではないのか。
 そうだとするとDVの唯一の証拠が藤原紀香自身の証言だけといういう事か。

 そもそもDVは行為の悪質さを示す指標ではないからDVがあったかどうか詮索しても全く意味が無い。
 既に述べた通りDVの基準は急速に緩和されて「誰が食わせてやっていると思っているんだ」と言っただけでDVだし、無視する事までDVとされている。
 愛情の冷めた夫婦間で対話の無い状態など当然の様に存在するのでDVがあっても不思議はないし、うんと広い意味のDVは恐らくあっただろう。
 揉みあった時にやたらと長い爪が割れた程度の可能性もある。 DVがあったかどうかでどちらが良いか悪いか嘘か本当か決められる話ではない。

 つくづくDV騒動の無意味さを感じさせる典型的話題だ。

井上ひさし

 作家の故井上ひさし氏は様々な場面でDV夫として取り上げられている。
 元妻の西舘好子氏が「修羅の棲む家」(はまの出版)という著書の中で井上氏のDVを鮮明に告発している。(彼女はそれ以外にも「男たちよ妻を殴って幸せですか?―ドメスティック・バイオレンスの周辺 」(早稲田出版)という本を西舘代志子という筆名で著している)
 Wikipediaには小谷野敦氏がしたとされるコメントが紹介されている。
井上ひさしの三女、石川麻矢の「激突家族」(中央公論新社、1998年)を読んで、井上がさらにひどい人だと知った。井上が前妻を殴っていたのは知っていたが、編集者も、井上が殴らないと仕事ができないと知っていて「好子さん、あと二、三発殴られてください」と言ったという。信じられない世界である。さらに井上は、新しい恋人、つまり米原万里の妹から、「井上家は子供の育て方を間違えたわね。せめて、きちんと学校だけは出しておかなきゃダメヨ」と言われ、井上はそれを娘たちの前で嬉しそうに話したという。
 Wikipediaによると井上氏自身もエッセイにおいて自身のDVに触れているそうだが、これら複数の文化人の証言からして芸能人のDV疑惑よりは信憑性が高いと思われる。

 但し、彼についても起訴はおろか逮捕すらされていない。「疑わしきは罰せず」という鉄則に従うなら無罪と考える事もできる。
 西舘好子氏にしても浮気が取沙汰されるなど素行に関する評判は決してよくないので必ずしも百%の信頼が置けない。
 上述の小谷野敦氏によるとされるコメントにしても出展が明らかではないし、嘘ではないにせよ単なる伝聞で本人が見ていない可能性もある。

 インターネットでは井上ひさし氏のDVに対する批判は多くが、「平和主義を標榜しながらDVを反省しないのは卑怯だ」という様に井上氏が中核を担ってきた「九条の会」などの左翼的運動に対する当て付けとして利用していると思われるようものが多い。
 その一方でDV加害者である絶対的な証拠はないとはいえ、女性がDV被害を訴えた時は一方的に男性を悪者にしてきた左翼陣営がこういう時だけ沈黙する御都合主義にも疑問がある。



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